upcul-admin 特定技能建設分野とは？
特定技能建設分野は、日本国内で深刻な人手不足が続く建設業界を支えるために設けられた「特定技能1号」および「特定技能2号」の在留資格が対象とする分野の一つです。この資格は、建設業において一定の専門知識や技術を持つ外国人労働者を受け入れるための仕組みです。
特定技能建設分野の対象職種
特定技能建設分野では、次の11の職種が対象となります。
- 型枠施工
- 鉄筋施工
- 土工
- 左官
- 配管
- 建設機械施工
- 電気通信
- 内装仕上げ
- 防水施工
- 建築大工
- とび工
これらの職種は、専門的な技術や技能を必要とする分野であり、熟練労働者の確保が求められています。
特定技能建設分野の受け入れ条件
特定技能建設分野で外国人労働者を受け入れるには、以下の条件を満たす必要があります。
- 試験合格
外国人労働者は、「建設特定技能評価試験」に合格する必要があります。この試験では、実務技能と日本語能力が問われます。 - 支援計画の作成
受け入れ企業は、外国人労働者の生活や仕事をサポートするための「支援計画」を作成し、届け出る必要があります。これには、住居の手配、生活オリエンテーション、日本語学習の支援などが含まれます。 - 適正な雇用環境の提供
労働条件や待遇が日本人労働者と同等であることが求められます。最低賃金の遵守や適正な労働時間の管理も重要です。 - 適正監督体制の整備
建設分野では、監督的な役割を果たす特定技能外国人支援機関が存在し、技能の向上や労働環境の適正化を推進します。
特定技能建設分野のポイント
- 特定技能1号と2号の違い
特定技能1号では、5年間の在留期限があり、熟練技能を伴う業務が対象です。一方、特定技能2号は、さらに高い技能が求められる業務に対応し、在留期限がなく家族の帯同も可能となります。 - 業務の幅広さ
特定技能建設分野は11の職種を対象としており、基礎的な施工業務から高度な建築技術まで幅広い業務をカバーしています。 - 建設分野特有の支援体制
建設業界では、特定技能の受け入れ促進のために、国土交通省と建設業関係団体が協力して支援体制を整備しています。
特定技能建設分野のメリット
- 人手不足の解消
建設業界の現場で深刻な問題となっている人手不足を補うことができます。 - 技術移転の促進
外国人労働者が技能を習得することで、母国への技術移転が進み、国際貢献にもつながります。 - 業務効率の向上
特定技能外国人の活用により、業務が効率化され、現場の生産性が向上します。
まとめ
特定技能建設分野は、日本の建設業界を支える重要な制度であり、適切な運用が求められます。受け入れ企業は、試験合格者の選定、適正な労働環境の整備、生活支援をしっかり行うことで、外国人労働者と日本人従業員がともに働きやすい環境を築くことができます。